生理前になると、甘いものが止まらなくなる。
普段は我慢できているのに、その週だけ夜中にチョコを開けてしまう。食べ終わってから「また食べた」と落ち込む。そして生理が来ると、嘘みたいに欲しくなくなる。
私はずっと、これを自分の意志の弱さだと思っていた。腸活を始める前は、夜中にお菓子やパンを食べ続けて、翌朝に自己嫌悪になる、を繰り返していた。
生理前に甘いものが欲しくなるのは、意志の問題ではなく体の仕組みの問題だった。
そして、我慢しようとするほど反動が来る。今回はその理由と、私が毎月どう乗り切っているかを書きます。
生理前に甘いものが欲しくなる3つの理由
排卵が終わってから生理が来るまでの約2週間は、黄体ホルモン(プロゲステロン)が増える時期になる。この時期に甘いものが欲しくなるのには、はっきりした理由がある。
- 血糖値が下がりやすくなる 黄体ホルモンが増えるとインスリンの効きが変わり、血糖値が普段より下がりやすくなる。体は下がった血糖値を戻そうとして、手っ取り早い糖を要求してくる。これが「甘いものが食べたい」という信号になる
- セロトニンが減る 生理前はセロトニンが減りやすい時期にあたる。セロトニンは気分を安定させる物質で、糖質を食べると一時的に増える。つまり甘いものを欲しがるのは、気分を立て直そうとする体の反応でもある
- 基礎代謝が上がる 黄体ホルモンの影響で体温が上がり、消費エネルギーが少し増える。単純に体が食べ物を求めている状態でもある
3つとも自分ではどうにもできない体の変化だ。だから「食べたくなる自分」を責めても意味がない。ここに気づくまで、私は毎月自分を責めていた。
腸が弱っていると、欲求はもっと強くなる
もう1つ、腸活を始めてから分かったことがある。
気分の安定に関わるセロトニンは、その大部分が腸で作られている。腸内環境が乱れていると、材料があってもうまく作られない。生理前はただでさえセロトニンが減る時期なので、腸が弱っていると落ち込みが深くなり、甘いもので埋めようとする力も強くなる。
腸活を始める前の私は、便秘が週に1回出るかどうかという状態だった。今思うと、生理前の爆食があれほどひどかったのは、もともと腸が整っていなかったことも大きかったと思う。
我慢すると、かえって食べすぎる
いちばんやってはいけないのが、「今週は絶対に食べない」と決めることだった。
体が糖を要求している時期に完全にゼロにすると、どこかで限界が来る。そして一度スイッチが入ると、板チョコ1枚とアイスとパン、のように歯止めが効かなくなる。少量で済んだはずのものが、我慢した分だけ大きくなって返ってくる。
だから私は、生理前の1週間は「食べない」ではなく「何を食べるか先に決めておく」やり方に変えた。
その週に私がやっていること
1. 食べるものを先に買っておく
欲求が来てから買いに行くと、コンビニで一番手軽なものを選んでしまう。そうならないように、生理予定日の1週間前には家に置いておく。私が用意しているのは高カカオチョコとナッツ、それと麹の甘酒。どれも少量で満足感があって、食べたあとに落ち込まないものを基準にしている。
🌿 選ぶときの目安
高カカオチョコレート(カカオ70%以上)
カカオの割合が高いものを選んでいます。甘さが控えめなぶん少量で満足しやすく、個包装だと食べる量を決めやすいです。こういうタイプが目安です。
楽天で探す →2. ごはんを抜かない
これが一番効いた。主食を減らすと血糖値が下がりやすくなり、甘いものへの欲求がさらに強くなる。生理前にダイエットのつもりで炭水化物を減らそうとすると、たいてい逆効果になる。
私はお菓子でご飯を済ませてしまう時期が長かったけれど、順番が逆だった。ちゃんと食べているほうが、結果的にお菓子は減る。
3. 甘いものの前に、たんぱく質か食物繊維を入れる
空腹でいきなり甘いものを食べると血糖値が急に上がって急に下がり、またすぐ欲しくなる。ヨーグルトやナッツ、みそ汁を先に入れておくだけで、その波がゆるやかになる。
4. 発酵食品を切らさない
生理前だけ腸活を頑張るのではなく、普段から続けているほうが効く。納豆・ヨーグルト・みそ。この時期に新しいことを始める余裕はないので、いつものものを切らさないことだけを守っている。
5. 温かい甘いものに置き換える
どうしても甘いものが欲しい日は、麹の甘酒を温めて純ココアを混ぜたものを飲んでいる。砂糖を足さなくても十分に甘くて、温かいぶん満足感も続きやすい。
「食べてしまった日」を責めない
これだけやっても、食べすぎる日はある。
大事なのは、その日を「失敗」にしないことだと思っている。1日食べすぎたところで何も終わらないし、そこで自己嫌悪になると、その気分を埋めるためにまた食べることになる。私はこのループを何年も繰り返していた。
今は「今週はそういう時期だ」と分かっているので、食べた日があっても翌日に戻せるようになった。周期を知っていることの一番の効果は、食欲そのものより自分の受け止め方が変わることだったと思う。
それでもつらいときは
ここまで書いてきたのは、周期に沿った範囲の変化の話だ。
ただ、食欲のコントロールができずに日常生活に支障が出ている、気分の落ち込みが強くて仕事や人間関係に影響している、生理前になると死にたくなる——こういう場合は、月経前不快気分障害(PMDD)など治療の対象になるものが隠れていることがある。
婦人科で相談できるし、低用量ピルや漢方など選択肢もある。看護師として現場にいた頃、「これくらいで受診していいのか分からなかった」と言う人を何人も見てきた。食事で整えるのは大事だけれど、それは我慢し続ける理由にはならない。
まとめ
- 生理前に甘いものが欲しくなるのは、血糖値・セロトニン・代謝の変化によるもので意志の問題ではない
- 腸が弱っているとセロトニンが作られにくく、欲求はさらに強くなる
- 完全に我慢すると反動が来る。「食べない」ではなく「何を食べるか先に決める」
- ごはんを抜かない。主食を減らすほど甘いものへの欲求は強くなる
- 食べすぎた日を失敗にしない。自己嫌悪が次の爆食を呼ぶ
毎月同じ時期に同じことで落ち込んでいたのが、周期のせいだと分かっただけでずいぶん楽になった。あの頃の自分に一番伝えたいのは、意志が弱かったわけじゃない、ということだ。